クリノガウディー

クリノガウディー:Kurino Gaudi2016年3月17日 - )は[1]日本競走馬である。

クリノガウディー[1]
2019年中京記念
欧字表記Kurino Gaudi[1]
品種サラブレッド[1]
性別[1]
毛色栗毛[1]
生誕2016年3月17日(8歳)[1]
登録日2017年11月30日
スクリーンヒーロー[1]
クリノビリオネア[1]
母の父ディアブロ[1]
生国日本の旗 日本北海道日高町[1]
生産者三輪牧場[1]
馬主栗本博晴[2]
調教師藤沢則雄栗東[1]
競走成績
生涯成績31戦3勝[1]
獲得賞金1億7114万2000円[1]
(2024年5月11日現在)
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2018年の朝日杯フューチュリティステークスで2着。第50回高松宮記念GI)では1位入線を果たしながら斜行により4位降着となるなどとなったため、メディア各所で「幻のGI」と呼ばれた[3][4][5]

馬名の由来は、「冠名 + 人名[6]

経歴

デビュー前

母クリノビリオネアは、2008年デビューの競走馬で、1000万円以下を勝利するなど18戦3勝[7]。競走馬登録を抹消したのち2012年、デュランダルが配合された初仔を出産(クリノスーアンコー)[8]。以降3年で2頭が競走馬として登録され、5年目の種付けではスクリーンヒーローが選ばれた[9]。2016年3月17日、クリノビリオネアの2016(後のクリノガウディー)が誕生する。

栗本博晴が所有し、栗東トレーニングセンター藤沢則雄厩舎に預けられた。

競走馬時代

2018年10月8日京都競馬場新馬戦(芝1800メートル)に森裕太朗を鞍上にデビュー、単勝オッズ26.5倍の6番人気に推されての出走で、ミッキーバディーラに0.2秒離して勝利、新馬勝ちを果たした[10]。続いて、東京スポーツ杯2歳ステークスGIII)で重賞に初めて出走し7着敗退。朝日杯フューチュリティステークスでは、GI初出走を果たし、単勝オッズ77.4倍の9番人気という伏兵評価ながら[11]、最後の直線にて馬場の内側から伸びてアドマイヤマーズに0.3秒差の2着と健闘した[11]。騎乗した藤岡佑介は「少しハミをかむところがあった。それがなければ差を詰めることができた」と回顧している[11]。GIでの2着により賞金を加算したため、皐月賞NHKマイルカップと3歳春のGIに参戦することができたが、どちらも支持を集められず、単勝二桁人気の身で出走し、人気通り下位着順となった[12][13]

間隔を空け夏となり、サマーマイルシリーズの第1戦、中京記念(GIII)で復帰、単勝オッズ14.5倍の6番人気に推された。鞍上には新馬戦勝利に導いた森裕太朗が起用され、これがJRA重賞初騎乗となった[14]。中団の位置取りから進出を試み、最後の直線では抜け出していた1番人気、プリモシーン、同じ3歳の牡馬グルーヴィットと外から詰め寄った[15]。プリモシーンをかわし、グルーヴィットと並んだところが決勝線、同じ走破時計での入線であった。写真判定の末[16]、ハナ差グルーヴィットに及ばない2着で勝利を逃した[17]。森は「いつもより折り合いがついて、ためる競馬もできた。」と語っている[18]。以降、3歳ではマイルチャンピオンシップGI)などマイル重賞に参戦するものの、上位入線を果たせなかった。

2020年、4歳となった初戦は、2月の東京新聞杯(GIII)を選択し、横山典弘に乗り替わり参戦。良いスタートから馬場の内側4番手に構え、最後の直線でも内ラチ(柵)沿いから押し切ろうとした。しかし、ゴール寸前で4番人気プリモシーン、6番人気シャドウディーヴァの伸びに屈し0.1秒離された3着となった。藤沢則雄は、一瞬「勝った」と思うくらいの内容であったという[19]

その後、高松宮記念優先出走権を獲得できるトライアル競走阪急杯GIII)で初めて1400メートル戦に出走するものの敗退[20]。引き続き、高松宮記念に出馬登録を行った。優先出走権が獲得できず、加えて獲得賞金が足りなかったことから除外対象で出走が危ぶまれた[21]。しかし、ミスターメロディなど複数頭が回避し繰り上げ、5回目のGI出走を果たす[21]和田竜二と初めてコンビを組み[21]、出走18頭中15番目の単勝人気で出走。スタートから逃げるモズスーパーフレアセイウンコウセイに次ぐ好位を獲得、そのままの位置を保ちつつ、最後の直線に進入すると馬場の真ん中から抜け出し、残り200メートル地点でセイウンコウセイをかわし2番手に浮上。モズスーパーフレアとの競り合いになろうとしたところ、突然左側(内側)に斜行してしまう。その内側で伸びていたダイアトニックの進路を塞ぎ、モズスーパーフレアにも接触[22]。外から伸びてくるグランアレグリアを退けるなどしながらも、競り合いを制して先頭で入線、新馬戦以来の1位入線を果たした。デビュー戦以来の2勝目となりかけたが、斜行による妨害が認められて4着降着となった[23]。(競走前の状況、降着事象についての詳細は第50回高松宮記念を参照)

間隔を空け、夏のCBC賞GIII)で復帰。1勝馬にもかかわらず、GI1位入線を評価されレッドアンシェルなど重賞優勝馬よりも大きい負担重量が課されて出走[24]。単勝1番人気に推されたが、16頭中12着となった。

2021年5月9日中京メインの鞍馬ステークス (芝1200mのリステッド競走 (L)) を2番人気で、新馬戦以来2年7カ月ぶりとなる2勝目を挙げた。次走はダービー当日の中京10Rとして行われた安土城ステークス (芝1400m、L) を選択。4コーナー5番手[25]から抜け出して3勝目を挙げた。

競走成績

以下の内容は、netkeiba.comの情報に基づく[26]

競走日競馬場競走名距離(馬場)


オッズ
(人気)
着順タイム
(上がり3F)
着差騎手斤量
[kg]
1着馬(2着馬)馬体重
[kg]
備考
2018.10.08京都2歳新馬芝1800m(良)1211026.50(6人)01着R1:50.0(34.2)-0.20森裕太朗53(ミッキーバディーラ)492
0000.11.17東京東スポ杯2歳SGIII芝1800m(良)16510098.8(12人)07着R1:47.1(35.0)-0.50戸崎圭太55ニシノデイジー490
0000.12.16阪神朝日杯FSGI芝1600m(良)1511077.40(9人)02着R1:34.2(34.0)-0.30藤岡佑介55アドマイヤマーズ492
2019.03.17中山スプリングSGII芝1800m(良)1612006.80(4人)06着R1:48.2(36.1)-0.40藤岡佑介56エメラルファイト494
0000.04.14中山皐月賞GI芝2000m(良)18715240.7(16人)16着R2:00.0(36.5)-1.90藤岡佑介57サートゥルナーリア488
0000.05.05東京NHKマイルCGI芝1600m(良)1811087.0(13人)14着R1:33.5(35.5)-1.10藤岡佑介57アドマイヤマーズ488
0000.07.21中京中京記念GIII芝1600m(稍)1636014.50(6人)02着R1:33.6(34.4)-0.00森裕太朗52グルーヴィット480
0000.09.08中山京成杯AHGIII芝1600m(良)1624004.50(2人)07着R1:31.2(34.1)-0.90戸崎圭太54トロワゼトワル480
0000.10.19東京富士SGIII芝1600m(稍)18817011.70(6人)04着R1:33.3(33.3)-0.30戸崎圭太54ノームコア484
0000.11.17京都マイルCSGI芝1600m(良)1759068.4(12人)07着R1:33.6(34.4)-0.60藤岡佑介56インディチャンプ488
2020.02.09東京東京新聞杯GIII芝1600m(良)16713008.70(5人)03着R1:33.1(33.9)-0.10横山典弘56プリモシーン496
0000.03.01阪神阪急杯GIII芝1400m(良)1835006.10(3人)07着R1:20.7(35.1)-0.40森裕太朗56ベストアクター496
0000.03.29中京高松宮記念GI芝1200m(重)18611064.6(15人)04着R1:08.7(33.8)-0.00和田竜二57モズスーパーフレア494[注 1]
0000.07.05阪神CBC賞GIII芝1200m(稍)1647002.60(1人)12着R1:10.0(35.8)-1.30横山典弘58ラブカンプー492
0000.08.16新潟関屋記念GIII芝1600m(良)18611009.30(5人)18着R1:36.7(38.3)-3.60横山典弘56サトノアーサー492
0000.09.13中京セントウルSGII芝1200m(良)17815013.70(6人)07着R1:08.5(33.5)-0.60森裕太朗56ダノンスマッシュ490
0000.10.04中山スプリンターズSGI芝1200m(良)16815046.10(9人)05着R1:09.0(34.6)-0.70三浦皇成57グランアレグリア490
0000.12.26阪神阪神CGII芝1400m(良)1611019.90(7人)05着R1:20.2(34.3)-0.50幸英明57ダノンファンタジー502
2021.01.31中京シルクロードSGIII芝1200m(良)18818013.00(6人)16着R1:09.6(35.7)-1.30鮫島克駿58シヴァージ502
0000.02.28阪神阪急杯GIII芝1400m(良)1747030.70(7人)09着R1:20.1(34.5)-0.90岩田望来56レシステンシア500
0000.03.27中京名鉄杯OPダ1400m(良)16815004.80(2人)15着R1:26.0(40.7)-2.70幸英明57ペプチドバンブー496
0000.05.09中京鞍馬SOP芝1200m(良)15610004.30(2人)01着R1:07.1(33.3)-0.10岩田康誠56ナランフレグ490
0000.05.30中京安土城SL芝1400m(良)1859005.30(3人)01着R1:19.2(34.2)-0.10岩田康誠57.5(シヴァージ)488
0000.09.12中京セントウルSGII芝1200m(良)17714010.30(4人)03着R1:07.4(33.8)-0.20岩田康誠56レシステンシア488
0000.10.03中山スプリンターズSGI芝1200m(良)1659015.60(6人)08着R1:08.0(33.8)-0.90岩田康誠57ピクシーナイト488
0000.10.30阪神スワンSGII芝1400m(良)18510007.30(4人)15着R1:21.8(35.3)-1.10岩田康誠56ダノンファンタジー490
0000.11.21阪神マイルCSGI芝1600m(良)1612175.0(14人)14着R1:33.9(34.4)-1.30岩田望来57グランアレグリア494
2022.02.27阪神阪急杯GIII芝1400m(良)14814016.00(8人)14着R1:22.1(34.5)-2.20福永祐一56ダイアトニック494
0000.03.27中京高松宮記念GI芝1200m(重)18611064.8(12人)16着R1:09.2(35.0)-0.90松岡正海57ナランフレグ492
2024.04.07中山京葉SLダ1200m(重)1469105.6(12人)14着R1:13.1(37.6)-3.30原優介60シアージスト510
0000.05.11東京京王杯SCGII芝1400m(良)1535275.9(14人)15着R1:23.2(36.9)-3.50松岡正海57ウインマーベル506
  • タイム欄のRはレコード勝ちを示す。
  • 競走成績は2024年5月11日現在。

血統表

クリノガウディー血統(血統表の出典)[§ 1]
父系ロベルト系
[§ 2]

スクリーンヒーロー
2004 栗毛
父の父
*グラスワンダー
1995 栗毛
Silver HawkRoberto
Gris Vitesse
AmerifloraDanzig
Graceful Touch
父の母
ランニングヒロイン
1993 鹿毛
*サンデーサイレンスHalo
Wishing Well
ダイナアクトレス*ノーザンテースト
モデルスポート

クリノビリオネア
2006 黒鹿毛
*ディアブロ
Diablo
1987 黒鹿毛
Devil's BagHalo
Ballade
AvilionCornish Prince
Style and Grace
母の母
オプトライアン
1994 鹿毛
メジロライアンアンバーシャダイ
メジロチェイサー
テンザンミズホ*ノーザンディクテイター
サンワベンチヤ
母系(F-No.)7号族(FN:7-c)[§ 3]
5代内の近親交配Halo4×4=12.50%、Hail to Reason5×5×5=9.38%、Northern Dancer5×5×5=9.38%、ノーザンテースト4×5=9.38%[§ 4]
出典


関連項目

脚注

注釈

出典

外部リンク