キャリーオーバー

キャリーオーバー: carry-over)は、

  • 英語のcarry-overは「繰越し」「持越し(品)」「残っているもの」「名残」「影響」という意味がある。
  • 食品業界において、原料中には含まれるが使用した食品には微量で効果が出ない為、法律によって表示を免除される添加物を指すのに用いられる。
  • 自動車業界においては、自動車モデルチェンジを行う際に旧型のエンジン車台など主要構成部品を継続して使用する場合に使われる。
  • テレビ・ラジオ番組で次回に賞金を持ち越す場合に使用される言葉。代表的なものとして「オールスター感謝祭」で次ピリオドに賞金を持ち越す際に使われている。
  • 当せん金または的中による払戻を目的として、定期的に行われるくじおよび公営競技の投票において、次回に当せん金を持ち越す(繰り越す)こと、またその繰越(持ち越し)金のこと。本項にて詳述。

概要

一般にくじは必ず当たりがあり、またくじの当たり方によって当せん金の総額に大きな差の出ることがないように作られるが、競争の勝者(あるいは特定の数字の組み合わせ)を当てるようなくじでは、当たりが1本もないと当せん準備金がそっくり残る。また当せん金に上限金額があると、当たりが少数の場合に当せん準備金が余ることがある。こういった場合に当せん準備金の残余を、次回の当せん準備金に積み立てる(繰り越す)ことをキャリーオーバーと呼ぶ。この方式では、当たりくじがなかった、または少なかった次の回のくじでは、同じ当せん率のくじでも前回よりも当せん金が上がるため、当せん率が同じであっても当せん金の期待値が上がることになる。外国の数字選択式の宝くじ(諸外国のLottery)では上限金額がないため、キャリーオーバーが積み重なった結果、日本円で数十億円から数百億円の当せんが時たま報じられる[注 1]

キャリーオーバー制度がある日本のくじなど

日本国内で法令の下で正規に販売されているくじは次の通りである。いずれも1等の上限金額が定められているため、当せん金発生後も繰り越し金が残った場合、次回抽せんくじの賞金にキャリーオーバーされる。

脚注

注釈