ガラ (リンゴ)
ガラ(gala)は、クローン繁殖によるリンゴの栽培品種で、穏やかで甘い風味を持つ。米国リンゴ協会 (US Apple Association) によれば、2018年現在、レッドデリシャスを抜いてアメリカ合衆国における生産量がもっとも多い。ガラは最近50年間において生産量でレッドデリシャスを越えた唯一の品種である[2]。
ガラ | |
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種 | セイヨウリンゴ (Malus domestica) |
交配 | ゴールデンデリシャス × キッズオレンジレッド |
品種 | Gala |
開発 | ![]() |
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/0/09/Galas_%28apples%29.jpg/250px-Galas_%28apples%29.jpg)
外見と風味
ガラは単一色ではなく、通常は全体的にオレンジ色で縦のストライプまたは斑点がある[1]。甘く、肌理が細かく、芳香がある[1]。サラダ用、調理用、生食用のいずれにも使えるが、特にソースを作るのに適している[3]。
歴史
最初のガラの木は、1930年代にニュージーランドで果樹園芸家J・H・キッド (James Hutton Kidd) がゴールデンデリシャスとキッズオレンジレッド (Kidd's Orange Red) をかけあわせることによって生まれた多数の苗のひとつだった。スターク兄弟種苗場の社員だったドナルド・W・マッケンジーが1974年10月15日にこの品種の米国植物特許を取得した[4]。英国に導入されたのは比較的最近で、1980年代にはじめて商用に植えられたが、現在ではしばしばコックス (Cox's Orange Pippin) にかわって生産され、英国で生産される食用リンゴ生産全体の20%を占めるようになった。
変異種
ガラには多くの枝変わり品種が選別され、通常はより赤みを帯びたものが選ばれる。とくに有名なものにロイヤルガラがある。本来のガラの果実はオレンジ色のストライプがあり、黄色の地色の一部がオレンジ色になっていた。その後、特許を持たないいくつかの変異種が識別されているほか、20種以上が米国植物特許を持つ。
派生品種
ロイヤルガラ
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/4/4c/Royal_Gala_apples_-_whole_and_halved.jpg/220px-Royal_Gala_apples_-_whole_and_halved.jpg)
ロイヤルガラはガラの変異種のひとつであり、スタークが1977年に特許を取得した。本来の品種よりも赤みが強い。ピンクから赤の生食用のリンゴである。南半球では通常2月後半に収穫される。ニュージーランドではよりピンクに近い本来のガラは商用の品種としてはほとんど消滅し、色の濃いロイヤルガラに置き換わっている。
貯蔵
リンゴの貯蔵に最適な温度は摂氏-1度から1度の間であり、湿度は90%から95%の間である。他の多くの果物同様、エチレンガスによって成熟(および腐敗)が促進される[8]。