オルリスタット

オルリスタット(Orlistat、オーリスタットオリスタットとも)は、肥満治療薬の一種である。世界ではロシュからXenical(ゼニカル)、グラクソ・スミスクラインからAlli(アライまたはアリ)の商品名で販売されている。日本では大正製薬がダイレクトOTCとして、2023年2月17日に厚生労働省から製造承認を受けた[2][3]。類薬にセチリスタットがある。

オルリスタット
IUPAC命名法による物質名
臨床データ
ライセンスEMA:リンクUS FDA:リンク
胎児危険度分類
法的規制
投与経路経口
薬物動態データ
生物学的利用能わずか[1]
血漿タンパク結合>99%
代謝GI tract
半減期1〜2時間
排泄
識別
CAS番号
96829-58-2
ATCコードA08AB01 (WHO)
PubChemCID: 3034010
DrugBankAPRD00255
ChemSpider2298564
KEGGD04028
化学的データ
化学式C29H53NO5
分子量495.735 g/mol
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アメリカ合衆国における治験の結果、1年間の投与により5%の体重減少が見られた成人が60%、10%の体重減少が見られた成人が27%であった[4]。一方、偽薬群では5%体重減少が31%、10%体重減少が11%であった。なお、食欲は抑制しない。

経口服用により内のリパーゼに作用し、結果的に腸管からの脂肪吸収を阻害する。吸収されなかった脂肪は、大便として肛門を介して排泄される。

副作用

脂溶性ビタミンであるビタミンADEKβカロテンの吸収も阻害されるので、これらビタミン類の摂取量を増やす必要がある。特に、βカロテンとビタミンEでは、血漿中濃度が統計的に有意に減少したため、オルリスタットとともに、毎日脂溶性ビタミン補助剤を服用するように、という勧告をアメリカ食品医薬品局(FDA)は支持している。

また、上記のように多くの脂肪が排泄されるため、ワックスエステルを多く含むバラムツアブラソコムツを喫食した際のように、脂肪が肛門から漏れ出したり、便意が制御できなくなるという問題もある[5]

出典

外部リンク

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