エクスカリボサウルス

エクスカリボサウルス学名:Excallibosaurus)は、ジュラ紀前期のシネムーリアンイギリス近海に生息していた魚竜の属。吻部は極端に長く、下顎は上顎の3/4ほどの長さで、メカジキに似た姿を特徴とする。エクスカリボサウルス・コンスティニのみが知られている。

エクスカリボサウルス
生息年代: ジュラ紀前期, 196.5–189.6 Ma[1]
地質時代
ジュラ紀
分類
ドメイン:真核生物 Eukaryota
:動物界 Animalia
:脊索動物門 Chordata
亜門:脊椎動物亜門 Vertebrata
:爬虫綱 Reptilia
亜綱:?広弓亜綱 Euryapsida
?双弓亜綱 Diapsida
:魚竜目 Ichthyosauria
亜目:ユーリノサウルス亜目 Eurhinosauria
:レプトネクテス科 Leptonectidae
:エクスカリボサウルス Excallibosaurus
学名
Excalibosaurus
McGowan, 1986
  • E. costini McGowan, 1986

発見と歴史

エクスカリボサウルス・コンスティニ
両標本の大きさ比較

エクスカリボサウルスは2つの骨格が知られている。模式標本はサマセットの海岸の砂浜で1984年に発見され、頭骨・前肢・胸帯の一部・複数の椎骨肋骨から構成されている。1986年に McGowan が記載し[2]、化石はブリストル市立博物館・美術館に所蔵されている。第2の標本は1996年に同地域から収集されたほぼ完全な骨格であり、ロイヤルオンタリオ博物館が購入した。2003年に McGowan が記載した[3]

特徴

1996年の標本に基づくと、全長は7メートルに達しそのうち頭骨長は1.54メートルであった。模式標本はもっと小さく、頭骨長0.785メートル、全長は推定4メートルである。このことから模式標本は若い個体だったことが示唆されている[3]

分類

エクスカリボサウルスは、イギリスの三畳紀末レーティアンからジュラ紀初期シネムーリアンに生息したイクチオサウルスおよびレプトネクテスドイツのジュラ紀前期トアルシアンに生息したユーリノサウルス[4]と近縁である。3属はユーリノサウルス亜目レプトネクテス科[5]に分類される。

かつてエクスカリボサウルスはユーリノサウルスのジュニアシノニムと考えられていた[6]が、1996年の標本の記載により、エクスカリボサウルスの前肢がユーリノサウルスの前肢よりも短く幅も広く、体型が細いなど、形態的な違いから2つの属は明瞭に異なることが示された[3]

以下のクラドグラムは2015年の Marek らの分析に基づく[7]

パルヴィペルヴィア類 

 マクゴワニア

 ハドソネルピディア

 新魚竜類 

 テムノドントサウルス

 レプトネクテス科 

 レプトネクテス

 エクスカリボサウルス

 ユーリノサウルス

 スエヴォレヴィアタン

 トゥンノサウルス類

出典