アレクサンダー・ブブリク

アレクサンダー・スタニスラヴォヴィチ・ブブリク (Alexander Stanislavovich Bublik, ロシア語: Александр Станиславович Бублик, 1997年6月17日 - ) は、カザフスタンの男子プロテニス選手。ATPランキング自己最高位はシングルス17位、ダブルス47位。これまでにATPツアーでシングルス4勝を挙げている。身長196cm、体重82kg。右利き、バックハンド・ストロークは両手打ち。

アレクサンダー・ブブリク
Alexander Bublik
2023年ムバダラ・シティDCオープンでのアレクサンダー・ブブリク
基本情報
フルネームAlexander Stanislavovich Bublik
国籍ロシアの旗 ロシア (2013–2016)
カザフスタンの旗 カザフスタン (2016–現在)
出身地ロシアの旗 ロシアガッチナ
生年月日 (1997-06-17) 1997年6月17日(27歳)
身長196cm
体重82kg
利き手
バックハンド両手打ち
ツアー経歴
デビュー年2016年
ツアー通算4勝
シングルス4勝
ダブルス0勝
生涯獲得賞金7,067,205 アメリカ合衆国ドル
4大大会最高成績・シングルス
全豪2回戦(2017・21・22)
全仏2回戦(2019・20・22・24)
全英4回戦(2023)
全米3回戦(2019)
4大大会最高成績・ダブルス
全豪ベスト4(2020)
全仏準優勝(2021)
全英2回戦(2019)
全米2回戦(2022)
4大大会最高成績・混合ダブルス
全豪1回戦(2021)
全仏1回戦(2022)
全英1回戦(2021)
キャリア自己最高ランキング
シングルス17位(2024年5月6日)
ダブルス47位(2021年11月8日)
2024年7月5日現在

ロシア出身で、現在はカザフスタン国籍で選手登録をしている。

選手経歴

ジュニア時代

ロシアガッチナで生まれる。4歳のときにテニスを始め、父親の指導を受ける。ITFジュニアサーキットではシングルス6勝、ダブルス5勝を挙げており、ジュニアでの最高ランキングは19位を記録していた。

2016年 プロ転向

2016年にロシアからカザフスタンへ国籍を変更し、同年にプロに転向。年始の世界ランキング964位から205位までランキングを大幅に上昇させた。

2017年 トップ100入り

2017年全仏オープン予選でのアレクサンダー・ブブリク

全豪オープンで予選を通過してグランドスラム初出場を果たすと、1回戦で第16シードのリュカ・プイユを破り、グランドスラム初勝利を挙げた。2回戦ではマレク・ジャジリに敗れた。BNPパリバ・オープンでは予選でニコロズ・バシラシビリに敗れた。マイアミ・オープンでも予選敗退。全仏オープンでは予選決勝で敗退。ウィンブルドン選手権ではラッキールーザーとして本戦出場。1回戦では昨年度覇者・世界ランキング1位のアンディ・マリーにストレートで敗れた。全米オープンでは予選でキャメロン・ノリーに敗れた。クレムリン・カップでは予選を通過してベスト8入り。準々決勝ではリカルダス・ベランキスに敗れた。ATPチャレンジャーツアーを中心にツアーを巡り、チャレンジャー2勝を挙げた。世界ランキング100位圏内にも入り、95位を記録。年間最終ランキングは117位。

2018年 チャレンジャー3勝目

2018年ウィンブルドン選手権予選でのアレクサンダー・ブブリク

世界ランキングが200位台まで下降したが、シーズン終盤にブラチスラヴァで開催されたATPチャレンジャーツアーで優勝し、チャレンジャー3勝目を挙げた。年間最終ランキングは168位。

2019年 トップ50入り

全豪オープンでは予選敗退。ブダペストポーで開催されたATPチャレンジャーツアーでそれぞれ優勝。マイアミ・オープンでは予選通過を果たすも、2回戦でニック・キリオスに敗れたが、その後モンテレイでのチャレンジャーで優勝し、今季チャレンジャー3勝目を挙げた。

2019年ウィンブルドン選手権でのアレクサンダー・ブブリク

全仏オープンでは2回戦で前年準優勝者・第4シードのドミニク・ティームに1セットを奪う奮闘を見せるも敗退。ウィンブルドン選手権では初戦敗退。テニス殿堂オープンではATPツアー250で初の決勝進出。決勝でジョン・イスナーに敗れ、準優勝。全米オープンでは3回戦進出をする。さらに成都オープンでも決勝進出。決勝でパブロ・カレーニョ・ブスタに敗れ、準優勝。世界ランキング48位を更新し、トップ50入り。年間最終ランキングは56位。

2020年 全豪ダブルスベスト4

全豪オープンでは1回戦でジョーダン・トンプソンに敗れたが、ダブルスでは同国のミハイル・ククシュキンと組み、ベスト4進出。オープン13では準決勝まで進出して、ステファノス・チチパスに敗れた。ウエスタン・アンド・サザン・オープンでは1回戦でカレン・ハチャノフに敗れた。全米オープンでは1回戦でカイル・エドマンドに敗退。全仏オープンでは1回戦で世界ランク9位のガエル・モンフィスを破る金星を挙げたが、2回戦ではロレンツォ・ソネゴに敗れた。年間最終ランキングは50位。

2021年 全仏ダブルス準優勝

アンタルヤ・オープンでは準決勝で世界ランキング10位のマッテオ・ベレッティーニをストレートで破り、キャリア2回目の対トップ10選手勝利を挙げ、3度目のツアー決勝進出。アレックス・デミノーとの決勝では怪我にで途中棄権したことで準優勝。全豪オープンでは2回戦でドゥシャン・ラヨビッチに敗れた。シンガポール・テニス・オープン英語版では4度目のツアー決勝に進出。決勝ではアレクセイ・ポピリンに敗れ、準優勝。

マイアミ・オープンでは準々決勝まで進出。準々決勝ではヤニック・シナーに敗れた。モンテカルロ・マスターズではジェレミー・シャルディーに初戦敗退。マドリード・オープンでは準々決勝でキャスパー・ルードに敗れた。BNLイタリア国際ではマリン・チリッチに初戦敗退。

全仏オープンでは1回戦で第2シードのダニール・メドベージェフにストレートで敗れたが、同大会のダブルスでは同胞のアンドレイ・ゴルベフと組み、グランドスラム初の決勝進出。決勝ではフランスニコラ・マユ/ピエール=ユーグ・エルベール組に敗れ、準優勝。6月14日にダブルスで自己最高ランキング49位を更新。ウィンブルドン選手権3回戦ではフベルト・フルカチュに敗退。

ナショナル・バンク・オープンでは2回戦でダニール・メドベージェフに、ウエスタン・アンド・サザン・オープンでは2回戦でグリゴール・ディミトロフに敗れた。全米オープンでは2回戦でジャック・ソックに敗れた。パリ・マスターズではキャスパー・ルードに敗れて、2回戦敗退。

デビスカップ2020ではベスト8入り。準々決勝ではデビスカップセルビア代表に敗退。年間最終ランキングは35位。

2022年 ツアー初優勝

全豪オープンでは2回戦で第17シードのガエル・モンフィスに1-6, 0-6, 4-6のストレートで完敗したが、2月の南フランス・オープンアレクサンダー・ズベレフを6-4, 6-3のストレートで破り、ツアー初優勝を果たした[1]BNPパリバ・オープンでは1回戦で元世界ランキング1位のアンディ・マリーを破るも、2回戦でグリゴール・ディミトロフに敗退。マイアミ・オープンではキャスパー・ルードに2回戦敗退。

2022年モンテカルロ・マスターズでのアレクサンダー・ブブリク

モンテカルロ・マスターズではパブロ・カレーニョ・ブスタに2回戦敗退。マドリード・オープンではミオミル・キツマノビッチに初戦敗退。ローマ・マスターズではマルコス・ギロンに初戦敗退。全仏オープンでは2回戦で第28シードのキツマノビッチに6-4, 5-7, 2-6, 1-6で敗れた。ウィンブルドン選手権では3回戦で第23シードのフランシス・ティアフォーに敗れた。

テニス殿堂選手権では決勝でマキシム・クレッシーに敗れ、準優勝。ナショナル・バンク・オープンではジェンソン・ブルックスビーに初戦敗退。全米オープンでは2回戦で第12シードのカレーニョ・ブスタに6-4, 4-6, 3-6, 6-7(5)に敗退するも、モゼール・オープンでは決勝でロレンツォ・ソネゴに6-7(3), 2-6で敗れ、今季2度の準優勝。パリ・マスターズではミカエル・イマーに初戦敗退。年間最終ランキングは37位。

2023年 ツアー3勝目

1月、全豪オープンでは1回戦で第30シードのアレハンドロ・ダビドビッチ・フォキナに0-6, 7-6(3), 6-3, 4-6, 3-6のフルセットの末に敗れた[2]

2月、デビスカップ予選に出場。チリのニコラス・ジャリーに2-6, 2-6で[3]クリスチャン・ガリンに4-6, 6-3, 3-6で敗れた[4]。翌週行われた南フランス・オープンでは1回戦でグレゴワール・バレールに4-6, 7-6(12), 6-7(3)で敗れた[5]

6月、ハレ・オープンでは2回戦でヤン=レナード・ストルフを6-3, 6-7(4), 6-3、準々決勝でヤニック・シナーを7-5, 2-0(不戦勝)、準決勝でアレクサンダー・ズベレフを6-3, 7-5で下して、決勝でアンドレイ・ルブレフを6-3, 3-6, 6-3で破り、ATPツアー500初制覇を飾るとともに、1年4ヶ月ぶりのツアータイトル優勝、ツアー2勝目を挙げた。さらに大会後には世界ランク27位を更新して、トップ30入りを果たした。

7月、ウィンブルドン選手権では第23シードとして初の4回戦まで進出し、4回戦では第7シードのアンドレイ・ルブレフに5-7, 3-6, 7-6(6), 7-6(5), 4-6のフルセットの熱戦の末に敗れ、ベスト8進出を逃した。

2023年ムバダラ・シティDCオープンでのアレクサンダー・ブブリク

8月、全米オープンでは第25シードとして出場するも、ドミニク・ティームに3-6, 2-6, 4-6のストレートで初戦敗退。

10月、ヨーロピアン・オープンでは決勝でアルトゥー・フィスを6-4, 6-4のストレートで破り、ツアー3勝目を挙げた。続くスイス・インドアではキャスパー・ルードに6-7(5), 2-6で初戦敗退。

11月、パリ・マスターズでは初の3回戦でグリゴール・ディミトロフに2-6, 2-6で敗れた。

2024年 ツアー4勝目

1月、全豪オープンではスミット・ナガル英語版に4-6, 2-6, 6-7(5)のストレートで初戦敗退するも、2月のモンペリエでは決勝でボルナ・コリッチに5-7, 6-2, 6-3の逆転で下して、ツアー4勝目を挙げた。3月のドバイ・テニス選手権決勝ではウゴ・アンベールに4-6, 3-6のストレートで敗れたものの、準優勝を飾った。

プレースタイル

196cmからの長身から繰り出すパワフルなサーブでエースを量産する[要出典]。アンダーサーブやドロップショットなどで予測不能のゲームを展開する[要出典]。そのプレースタイルはニック・キリオスに類似している[要出典]

ラケットはヨネックス「EZONE98」、ストリングは「ポリツアープロ125」、シューズはNIKE「AirZoomVaporPro」を使用。

プロ転向時はロット、その後イタリアのアパレルブランドである「YOXOY」のウェアを着用。2022年からは高級ファッションブランドであるアルマーニの兄弟ブランドであるエンポリオ・アルマーニを着用。

ATPツアー決勝進出結果

シングルス: 11回 (4勝7敗)

大会カテゴリ
グランドスラム (0–0)
ATPファイナルズ (0–0)
ATPツアー・マスターズ1000 (0–0)
ATPツアー500 (1–1)
ATPツアー250 (3–6)
サーフェス別タイトル
ハード (3–5)
クレー (0–0)
芝 (1–2)
結果No.決勝日大会サーフェス対戦相手スコア
準優勝1.2019年7月21日 ニューポート ジョン・イスナー6-7(2-7), 3-6
準優勝2.2019年9月29日 成都ハード パブロ・カレーニョ・ブスタ7-6(7-5), 4-6, 6-7(3-7)
準優勝3.2021年1月13日 アンタルヤハード アレックス・デミノー0-2 途中棄権
準優勝4.2021年2月28日 シンガポールハード (室内) アレクセイ・ポピリン6-4, 0-6, 2-6
優勝1.2022年2月6日 モンペリエハード (室内) アレクサンダー・ズベレフ6-4, 6-3
準優勝5.2022年7月17日 ニューポート マクシム・クレシー6-2, 3-6, 6-7(3-7)
準優勝6.2022年9月25日 メスハード (室内) ロレンツォ・ソネゴ6-7(3-7), 2-6
優勝2.2023年6月25日 ハレ アンドレイ・ルブレフ6-3, 3-6, 6-3
優勝3.2023年10月22日 アントワープハード (室内) アルトゥール・フィス6-4, 6-4
優勝4.2024年2月4日 モンペリエハード (室内) ボルナ・チョリッチ5-7, 6-2, 6-3
準優勝7.2024年3月2日 ドバイハード ユーゴ・アンベール4-6, 3-6

ダブルス: 1回 (0勝1敗)

大会グレード
グランドスラム (0–1)
ATPファイナルズ (0–0)
ATPツアー・マスターズ1000 (0–0)
ATPツアー500 (0–0)
ATPツアー250 (0–0)
サーフェス別タイトル
ハード (0–0)
クレー (0–1)
芝 (0–0)
結果No.決勝日大会サーフェスパートナー対戦相手スコア
準優勝1.2021年6月13日 全仏オープンクレー アンドレイ・ゴルベフ ピエール=ユーグ・エルベール
ニコラ・マユ
6-4, 6-7(1-7), 4-6

成績

略語の説明
 W  F SFQF#RRRQ#LQ A Z#PO G  S  B NMS P NH

W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加, Z#=デビスカップ/BJKカップ地域ゾーン, PO=デビスカップ/BJKカッププレーオフ, G=オリンピック金メダル, S=オリンピック銀メダル, B=オリンピック銅メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, P=開催延期, NH=開催なし.

グランドスラム

大会20172018201920202021202220232024通算成績
全豪オープン2RQ2Q11R2R2R1R1R3–6
全仏オープンQ3Q12R2R1R2R1R2R4–6
ウィンブルドン1RQ21RNH3R3R4R3R9–6
全米オープンQ1A3R1R2R2R1R4–5
勝–敗1–20–03–31–34–45–43–43–320–23

大会最高成績

大会成績
ATPファイナルズA出場なし
インディアンウェルズ3R2022, 2024
マイアミQF2021
モンテカルロ2R2022
マドリードQF2021
ローマ3R2023
カナダ2R2021
シンシナティ2R2021
上海1R2019
パリ3R2023
オリンピック1R2021
デビスカップQF2021
ATPカップA出場なし

脚注

外部リンク