アレキサンドリア (ALEXANDRIA) は、『ガンダムシリーズ』のうち、宇宙世紀を舞台にした作品に登場する架空の艦艇。初出は、1985年放送のテレビアニメ『機動戦士Ζガンダム』。地球連邦軍およびその軍閥である「ティターンズ」所属の宇宙巡洋艦である。
アレキサンドリア ALEXANDRIA | |
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分類 | 巡洋艦 重巡洋艦[1] 高速巡洋艦[2] |
艦級 | アレキサンドリア級 |
所属 | 地球連邦軍 ティターンズ |
全長 | 不明[注 1] |
武装 | 2連装メガ粒子主砲×4[4] 単装メガ粒子副砲×2[4] 2連装機銃×4[4] 単装機銃×4[4] |
艦長 | ガディ・キンゼー |
搭載数 | モビルスーツ×12[要出典] |
連邦軍の次世代艦の最初期のタイプであり[5]、宇宙世紀0083年に[3]1番艦の[5]「アレキサンドリア」が建造される[3]。モビルスーツ (MS) の運用を前提として設計されており[6]、以降グリプス戦役までの連邦軍の主力艦となる[7]。旧ジオン公国軍のムサイ級軽巡洋艦の設計思想を取り入れており、連邦軍の艦艇としては珍しくエンジン・ナセル部とバイタル・バート部を切り離す手法が用いられ、ダメージ・コントロールに優れる[8]。ただし火力が増強され重装備になったことでムサイ級のフットワークの軽さは失われ、チベ級重巡洋艦に非常に似通ったものとなっている[5]。これは、1番艦がティターンズの初期の旗艦として建造されたためであり、本来はバランスのとれた設計であったものが後付けに近い装備をほどこされ、結果的に火力とMS搭載能力のみが重視されたためである[5]。
ブリッジのあるメイン・ブロックから下部前方に接続する形で、MSデッキを中心として前方にカタパルト2基、両側面に2連装メガ粒子主砲(メガ・ビーム砲とも[7])が1基ずつ、それぞれ上下対称に配置されている。なお主砲は偏向型ではなく、砲身内部に偏向コイルを内蔵する通常型を採用している[5]。その後方にはメイン・エンジン・ブロック[7]、メイン・ブロックから下部側方にはサブ・エンジン・ブロック[7](側面に放熱板[7]と単装メガ粒子副砲)が接続される。ブリッジの上部後方には4分の1程の広さで窓のない第2ブリッジ、後方にはスペース・ランチなどの小型スペース・ポーター用デッキがある[7]。士官用の個室は狭いものの機能的にまとめられており、ロッカー2つ、上下に可動する机、マジックテープで固定された椅子などがある[7]。またソファーベッドのほかにスペアのベッドもあり、シャワールームも完備されている[7]。
艦体色はダーク・ブルーと薄紫を基調に、MSデッキのハッチなど一部が赤で塗り分けられている。
アニメ『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』に登場。デラーズ紛争中に艤装がおこなわれ[8]、紛争終結後に結成されたティターンズに配備、元アルビオンクルーの多くが配属される。艦体色はブルー・グレー。艦橋部のレーダーの形状がペガサス級のものに類似している。劇中では進宙しておらず、ドック内で艤装中の姿のみが映し出されている。
漫画『機動戦士ガンダム0083 REBELLION』では、ベルナルド・モンシアらが赴任した直後に、「オルデロ」とともにコンペイトウ付近の「ソロモン回廊」と呼ばれる暗礁宙域に潜むジオン残党の殲滅の任に就く。
『アナハイム・ラボラトリー・ログ』第2話では、グラナダに駐留中の同艦から、ティターンズ第7小隊がスクランブル出撃している。
アニメ『機動戦士Ζガンダム』に登場。艦長はテッド・アヤチ少佐。ティターンズの本拠地グリプスと連邦軍のルナツーとの中継の任を担う。艦載モビルスーツはザクキャノン(劇場版ではハイザック連邦軍仕様)など。独特な形状のブリッジや後部デッキを有しており、エンジンブロック後端の放熱板も撤去されている。武装についても、ブリッジ両舷の連装対空砲に換えて同じ位置に中間サイズの連装砲を備えているなど若干の強化が確認でき、同級艦の中でもひと際特徴的な外観を持つ。艦体色は濃淡2色のグリーン系。また、シナリオではコロニーレーザー攻防戦において撃沈され、カミーユ・ビダンがエマ・シーンの最期を看取った場とされるが[要出典]、劇中ではハリオと異なる通常のアレキサンドリア級と同じ塗装や外観が見て取れる。
アニメ『機動戦士Vガンダム』に登場。地球連邦軍所属。近代化改修により艦首にビームシールドを装備し、独特の三脚構造を廃した外観は同型艦に比べてかなり異なる。原型艦では逆配置されている下部MSハンガーなど、内部の改装については不明。塗装はグレー。
同級の進宙から実に70年以上も経過している旧型艦ではあるが、U.C.153年の主力MSに比べて大型MSが主力であったデラーズ紛争 - グリプス戦役期の設計のため、ザンスカール戦争期では格納スペースやカタパルトに余裕ができていた。リガ・ミリティアに協力した連邦軍艦の1つでもあり、開戦初期にアイルランドのロンドンデリー駐屯地よりリガ・ミリティアに派遣され(海上から大気圏内を飛行するこの描写から、ミノフスキークラフトを装備している模様)、カミオン隊に合流している。艦載機はジャベリン。カイラスギリー攻防戦では遠隔操縦され、無人のまま盾として使用された後に自爆し、接近してきた敵艦隊を巻き込んで大破した。攻防戦後はリーンホースに牽引されてラビアンローズIV入りを果たした。艦のパーツの一部はリーンホースJr.の改修に使用されたともいわれている。
アレキサンドリア級を発展させた宇宙戦艦で、艦種や艦型が異なっているのにもかかわらず、アレキサンドリア級とされることが多い。アレキサンドリア級と比較するとMS母艦(宇宙空母)としての機能に特化しており、強力な個艦火力はないが格納庫を拡大し、搭載機数とMS運用能力を大幅に向上させた大型艦である。また、一見、何処が艦橋なのか判断が困難な艤装が施されており(しかもダミーブリッジが下部にある)、そういったソフト面も含めて防御力の向上も見られる。塗装は濃淡二色のグリーン系。
カタパルトデッキを持つ主艦体の上へ副艦体を載せた構造で、艦橋を艦体に半埋没させた平甲板型なのが外見的特徴。MSカタパルトは艦首上下に各2基、計4基[注 2]を備える。機関部には可動式のベクタードノズルと大型のサイドスラスターがあり、上下左右への機動性はアレキサンドリア級よりも改善されているようにも見受けられる。武装は単装メガ粒子主砲×2。単装メガ粒子砲×4の他、ミサイルランチャー多数。
サイド2へG3攻撃を掛けるティターンズ艦隊の旗艦として、テレビ版第42話に初登場。第44話にも再登場し、ゼダンの門空域にてジャミトフ・ハイマンとハマーン・カーンの会見場所として使用されている(本艦ではなくハリオであるとの説もある)[注 3]。会見場には気密性のある防護ルームが備わっており、これによってジャミトフと護衛のジェリドは青酸ガスを用いたハマーンの暗殺から逃れることに成功していた。第45話にもワンカットだけ姿を見せている。同型艦の存在は、言及されていない(劇中では個艦名が呼称されず、登場したのが一番艦「ロンバルディア」なのかすら不明である)。
漫画『A.O.Z Re-Boot ガンダム・インレ-くろうさぎのみた夢-』に登場。メカニックデザインは藤岡建機[10]。
アレキサンドリア級をベースに改良・発展させた、火星のジオン残党組織「レジオン」が主戦力として運用する陸上戦艦[10]。船体中央部の主格納庫を延長し、MS搭載量が倍加している。外観および内部機構に公国系艦船の特徴が見られ、ハッチはチベ級重巡洋艦と同様に艦首に設けられ、両舷の機関部の上面にはグワジン級戦艦のような球形のタンクが2基ずつ配置されている。推進機関はミノフスキー・クラフトとホバー機構を併用しており、レジオン政権下の火星では飛行が禁止されているものの、宇宙からの外敵の襲来など有事の際には、船体下部のホバー・ユニットを切り離しての大気圏離脱が可能となっている[10]。
艦体色はレジオンの統一カラーである赤を基調に、タンクなど一部が白で塗り分けられている。鹵獲改修艦と合わせて2桁を超える数が配備されているが、それぞれ艦橋部の形状が異なっており、さまざまなバリエーションが存在する[10]。
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