アルテメテル

アルテメテル(artemether)は脂溶性のアルテミシニン誘導体であり、マラリアの治療に用いられる薬剤である[1]。 重度のマラリアにはキニーネより注射型のアルテメテルが用いられる[1]アルテスネイトほどの効果が診られないことがある[1]。投与法は筋肉注射である[1]。またルメファントリンと組み合わされたアルテメテル/ルメファントリンで知られる経口薬もあり[3]、日本でも2017年よりルメファントリン配合錠「リアメット」(ノバルティス)が販売されている。経口薬では、吸収を上げるために食直後に服用する。

IUPAC命名法による物質名
臨床データ
販売名many[2]
Drugs.com国別販売名(英語)
International Drug Names
胎児危険度分類
  • US: C
法的規制
投与経路intramuscular[1]
識別
CAS番号
71963-77-4 ×
ATCコードP01BE02 (WHO)
PubChemCID: 68911
DrugBankDB06697 チェック
ChemSpider62138 チェック
UNIIC7D6T3H22J チェック
KEGGD02483  チェック
ChEBICHEBI:195280 チェック
ChEMBLCHEMBL1237051 ×
化学的データ
化学式C16H26O5
分子量298.374 g/mol
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アルテメテルの副作用は比較的少ない[4]。稀に遅発性溶血性貧血や不整脈QT延長症)を起こすことがある[4]。 動物モデルによる妊娠中の服用は不為であると証明されるが、ヒトへの懸念の証明はない[4]。よって、世界保健機関は妊娠中の服用を推奨する[4]

アルテメテルの研究は遅くても1981年から始められ、医薬品として使われるようになったのは1987年からである[5]世界保健機関必須医薬品リストに掲載されており、最も効果的で安全な医療制度に必要とされる薬剤である[6]開発途上国 での卸売価格はバイアル1本$0.38~$16.47米ドルである[7]。米国での合剤を用いた一貫の治療にかかる費用は$100~$200米ドルである[8]

出典