アニマルキングダム

アニマルキングダムAnimal Kingdom2008年3月20日 - )はアメリカ合衆国生産の競走馬種牡馬[1]。主な勝ち鞍は2011年ケンタッキーダービー2013年ドバイワールドカップ

アニマルキングダム
チーム・ヴァラー・インターナショナルの勝負服
欧字表記Animal Kingdom[1]
品種サラブレッド[1]
性別[1]
毛色栗毛[1]
生誕2008年3月20日[1]
Leroidesanimaux[1]
ダリシア[1]
母の父Acatenango[1]
生国アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国ケンタッキー州[2][3]
生産者Denali Stud[2]
馬主Team Valor International[1][2][4]
調教師Wayne Catalano,
→H. Graham Motion(アメリカ[2][4][3]
競走成績
生涯成績12戦5勝[1]
獲得賞金8,387,500USドル[2]
WTRI121 / 2011年[5]
M124 / 2012年[6]
I125 / 2013年[7]
勝ち鞍
G1ケンタッキーダービー2011年
G1ドバイワールドC2013年
G3スパイラルステークス2011年
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概要

  • 特記事項なき場合、本節の出典はEQUIBASE[2]

2010年9月18日、アーリントンパーク競馬場のメイドン競走でデビューし、2着。2戦目のキーンランド競馬場でのメイドン競走で初勝利を挙げる。このあと、調教師が馬主に正確な報告をしないためウェイン・カタラーノ厩舎からグラハム・モーション厩舎に移る[4][8]。3歳になった2011年、初戦となる3月3日のガルフストリームパーク競馬場におけるクレーミング競走では2着となったが、重賞初出走となる3月26日のスパイラルステークスでは、ディサイシヴモーメントに2馬身4分の3の着差をつけて重賞を初めて制する。ケンタッキーダービーに駒を進め、11番人気見当で迎えたレースではネーロを2馬身4分の3下して優勝[3][4][9]。ダート未経験馬によるケンタッキーダービー制覇は初めてのこと[4]。また当初騎乗予定だったものの負傷でキャンセルしたロバート・アルバラードの代役、かつ、お手馬のアンクルモーの回避で手綱が回ってきたジョン・ヴェラスケスも、これがケンタッキーダービー初勝利であった[4]。厩舎全体でも、ウッドメモリアルステークス覇者のトビーズコーナーを直前の故障で欠いた中でのケンタッキーダービー初勝利であった[4]。二冠目プリークネスステークスではシャックルフォード英語版の2着[10]、三冠目のベルモントステークスはルーラーオンアイスの6着に終わり[11]、レースのあと、左後脚の飛節を骨折したため[12][13]2011年の下半期は出走しなかった。

2012年2月、ガルフストリームパーク競馬場でのオプショナルクレーミング競走で復帰し勝利ののち、ドバイワールドカップを目標に定めたが、左後脚の故障が再発して遠征を断念し、休養に入る[12]。秋のサンタアニタ競馬場でのブリーダーズカップ・マイルで復帰し、ワイズダンの2着に入った[14]2013年、初戦のガルフストリームパークターフハンデキャップでポイントオブエントリーの2着としたあとドバイに向かい、ドバイワールドカップではレッドカドーに2馬身差をつけて優勝[15]。レース後、ダーレーグループが所有権の29パーセントを取得[15]。また、イギリス遠征を公表してクイーンアンステークスあるいはプリンスオブウェールズステークスを目標に定めたのち、後者は「ケンタッキーダービーやドバイワールドカップと同じ2000メートルという距離」以外の理由がなく、またアスコット競馬場のマイルコースが「アメリカにおける芝1800メートルのコースに似ている」という理由もあって、クイーンアンステークス参戦が決まる[16]。77年ぶりとなるケンタッキーダービー馬のロイヤルアスコット開催出走となったクイーンアンステークスは、序盤から折り合いを欠いて冷静さを失ったレースに終始し、また馬場にも慣れていないことも合わさって最後は見せ場なくデクラレーションオブウォーの11着となり、これが最後のレースとなった[17]

競走成績

以下の内容は、EQUIBASE[2]の情報および記載法に基づく。

出走日競馬場競走名コース距離着順騎手着差1着(2着)馬
2010.09.18アーリントンパークメイドンSWAW8.5f2着J.アルヴァラード2 3/4馬身Willcox Inn
2010.10.23キーンランドメイドンSWAW8f1着R.アルバラード3 1/4馬身(Bonaroo)
2011.03.03ガルフストリームパークアローワンスOC8f4着R.マラージPowhattan County
2011.03.26ターフウェイパークスパイラルSG3AW9f1着A.ガルシア2 3/4馬身(Decisive Moment)
2011.05.07チャーチルダウンズケンタッキーダービーG1D10f1着J.ヴェラスケス2 3/4馬身(Nehro)
2011.05.21ピムリコプリークネスSG1D9.5f2着J.ヴェラスケス1/2馬身(Shackleford)
2011.06.11ベルモントパークベルモントSG1D12f6着J.ヴェラスケス9 1/4馬身(Ruler on Ice)
2012.02.18ガルフストリームパークアローワンスOC8.5f1着J.ヴェラスケス2馬身Monument Hill
2012.11.03サンタアニタパークBCマイルG18f2着R.ベハラーノ1 1/2馬身Wise Dan
2013.02.09ガルフストリームパークガルフストリームパークTHG19f2着J.ロサリオ1 1/4馬身Point of Entry
2013.03.30メイダンドバイワールドCG1AW10f1着J.ロサリオ2馬身Red Cadeaux
2013.06.18アスコットクイーンアンSG18f11着J.ヴェラスケス10馬身Declaration of War

SW=スペシャル・ウェイト OC=オプショナル・クレーミング

引退後

ダーレーグループが所有権の一部を取得した時点で、ジョナベルファームオーストラリアアローフィールドスタッドで種牡馬生活を送ることが内定しており[15]、先にアローフィールドスタッドで種牡馬生活に入った[17]2019年までに167頭の勝ち馬を出し、そのうちステークス優勝馬を13頭出した[18]2015年の時点では、ケンタッキー州で供用されているブラッシンググルーム系種牡馬としては、わずかに2頭いるうちの1頭として数えられた[19]

2019年10月11日に日本軽種馬協会が購入して2020年より日本で供用されることが発表され[18]、12月14日に日本軽種馬協会静内種馬場に到着した[20]

主な産駒

血統表

アニマルキングダム血統(血統表の出典)[§ 1]
父系ブラッシンググルーム系
[§ 2]

Leroidesanimaux
2000 栗毛
父の父
Candy Stripes
1982 栗毛
Blushing GroomRed God
Runaway Bride
*バブルカンパニー
Bubble Company
Lyphard
Prodice
父の母
Dissemble
1989 栗毛
AhonooraLorenzaccio
Helen Nichols
KeraliHigh Line
Sookera

*ダリシア
Dalicia
2001 鹿毛
Acatenango
1982 栗毛
SurumuLiterat
Surama
AggravateAggressor II
Raven Locks
母の母
Dynamis
1991 鹿毛
*Dancing BraveLyphard
Navajo Princess
DiasprinaAspros
Dorle
母系(F-No.)ダリシア(GER)系(FN:1-h)[§ 3]
5代内の近親交配Lyphard 4×4 = 12.50%、Northern Dancer 5×5 = 6.25%、Goofed 5×5 = 6.25%[§ 4]
出典


血統背景

父はブラジル産のルロワデザニモー英語版[3]2005年エクリプス賞最優秀芝牡馬)、母はドイツ産のダリシア(ドイツ芝G3勝馬)で、2009年に社台ファームが購入[3][4]日本で繋養されている[4]

脚注

外部リンク