その名にちなんで (映画)

その名にちなんで』(The Namesake)は、インドから米国に移民した家族を描いたジュンパ・ラヒリのベストセラー小説『その名にちなんで』をインド出身の映画監督ミーラー・ナーイルが映画化したホームドラマ映画。

その名にちなんで
The Namesake
監督ミーラー・ナーイル
脚本ソーニー・ターラープルワーラー
原作ジュンパ・ラヒリ
製作リディア・ディーン・ピルチャー
ミーラー・ナーイル
製作総指揮小谷靖
ロニー・スクリューワーラー
孫泰蔵
出演者カル・ペン
タッブー
イルファーン・カーン
ジャシンダ・バレット
ズレイカ・ロビンソン
音楽ニティン・ソーニー
撮影フレデリック・エルムズ
編集アリソン・C・ジョンソン
配給20世紀フォックス
公開カナダの旗 2006年9月11日TIFF
アメリカ合衆国の旗 2007年3月9日
インドの旗 2007年3月23日
日本の旗 2007年12月22日
上映時間122分
製作国インドの旗 インド
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語英語
ベンガル語
ヒンディー語
フランス語
テンプレートを表示

概要

新人作家としてきわめて異例なピューリッツァー賞を受賞しているインド系米国人作家ジュンパ・ラヒリが2003年に発表した同名の長編小説が原作となっている。

ジュンパ・ラヒリは西ベンガル出身の両親を持っており、小説でベンガルから渡米した夫婦の30年間におよぶ生活を描いた。とりわけその妻の描写に着目したナーイル監督は、本作を製作・監督するにあたって、自身のインドからの渡米体験をも重ね合わせて映像化した[1]。ナーイル監督は、原作を読んだ頃に実の母のように慕っていた義母を失う経験をしたばかりだったため、「私の悲しみを同じように理解してくれる人に出会えた」と感じ、また原作に出てくる母親のたどった道が自身の体験とほぼ同じという思いから映画化に踏み切った[2]

映題のNamesake は「名前をもらった人」を意味する。ロシア人作家のニコライ・ゴーゴリの名前から、ゴーゴリと名づけられたインド系二世米国人として育つ息子の名前をめぐる物語を軸とし、インドから移民した両親の伝統的価値観と、米国ニューヨークに生まれ育った子どもたちのアイデンティティとの葛藤を描き、親子の愛情、家族の絆、そのすれ違いや関係修復への努力を浮き彫りにしていく。インドと米国の二つの文化、ニューヨークとコルカタ(カルカッタ)の二つの都市、親子二つの世代を描いた作品となっているが、ナーイル監督自身は「おそらくこれまでの私の作品の中で最もパーソナルな作品」だと述べている[2]

脚本は、ナーイル監督の商業映画出世作となった『サラーム・ボンベイ!』(1988年)で原案・脚本を手がけ、『ミシシッピー・マサラ』(1991年)でも脚本を務めたソーニー・ターラープルワーラー (Sooni Taraporevala) が担当した。

キャスト

役名俳優日本語吹替
ゴーゴリ・ガングーリカル・ペン草尾毅
アシマ・ガングーリタッブー麻上洋子
アショケ・ガングーリイルファーン・カーン石井隆夫
マクシーンジャシンダ・バレット園崎未恵
モウシュミズレイカ・ロビンソン
ソニアサヒラ・ナイール佐古真弓

ストーリー

原作

  • ジュンパ・ラヒリ『その名にちなんで』(小川高義訳)、新潮社、2004年7月、ISBN 4105900404
  • Jhumpa Lahiri, The Namesake, Houghton Mifflin, Sepember 2003, ISBN 0395927218

学術的参考文献

  • 山口和彦「ディアスポラ映画のジレンマ ― 『その名にちなんで』における成長物語・家族物語・アイデンティティ政治」、『交錯する映画 ― アニメ・映画・文学』、映画学叢書(加藤幹郎監修、杉野健太郎編、ミネルヴァ書房、2013年3月)所収。

脚注

関連項目

外部リンク

🔥 Top keywords: メインページ特別:検索上戸彩エドワード・S・モースXG (音楽グループ)石丸伸二秋葉原通り魔事件山田昌蓮舫木村カエラ椎名林檎井上愛一郎杉浦太陽ブルース・リー渡部峻アンチヒーロー (テレビドラマ)岡崎慎司高橋里華河合優実MY FIRST STORY無職転生 〜異世界行ったら本気だす〜クリストファー・コロンブス古畑任三郎黎智英赤間麻里子髙嶋政伸怪獣8号若葉竜也山本未來小川博Z-1 (アイドルグループ)稲葉浩志眞栄田郷敦天野鎮雄石川さゆり長谷川博己ノーマンズランド三上悠亜森内寛樹