かなしきデブ猫ちゃん

かなしきデブ猫ちゃん』(かなしきデブねこちゃん)は、小説家・早見和真(文)と絵本作家・かのうかりん(絵)による創作童話シリーズ。

かなしきデブ猫ちゃん
作者早見和真
日本
言語日本語
ジャンル童話
シリーズ

愛媛編全3作

兵庫編全2作(2023年12月時点)
発表形態新聞小説(愛媛新聞、神戸新聞)
初出情報
初出2018年4月(ファーストシリーズ)
刊本情報
出版元愛媛新聞社、神戸新聞社、集英社
出版年月日2019年3月25日(第1作、愛媛新聞社)
口絵かのうかりん
挿絵かのうかりん
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かなしきデブ猫ちゃん
ジャンル創作童話
アニメ:かなしきデブ猫ちゃん
原作早見和真
総監督加藤道哉
脚本加藤道哉
キャラクターデザイン竹内進二
音楽長岡亮介
アニメーション制作サイクロングラフィックス
製作NHKエンタープライズ
放送局NHK松山拠点放送局
放送期間2021年12月6日 - 2021年12月10日
話数10話
ドラマ:大一ガスPresent マルとアンナの愛顔道中!
原作早見和真
脚本近藤誠二
演出伊東秀朗(南海放送)
放送局南海放送
放送期間2021年5月7日 -
話数全52回
その他協力:愛媛新聞社
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デブ猫「マル」が愛媛を旅し、さまざまな経験を重ねながら成長していく姿を描く。愛媛編は愛媛新聞で3シリーズを展開し、2018年から2022年まで連載された。2022年4月からは神戸新聞兵庫編が連載されている。

概要

「文学のまちづくり」を目的に「二十年後の成人式に出る愛媛の若者が全員知っている物語」を作りたいと、2016年松山市に移り住んだ小説家・早見和真が着想。愛媛県今治市出身の絵本作家・かのうかりん、地元新聞社の愛媛新聞社と童話プロジェクトを立ち上げた[1]。連載中は毎週土曜日の愛媛新聞一面を使って大々的に展開。下段広告欄で地元企業とコラボするなどの試みも行われた。愛媛県内各地で、物語の世界を表現するおはなし会や小学校への寄贈図書、読書支援活動を行っている[2]

沿革

  • 2019年9月7日、愛媛新聞でセカンドシリーズ『マルの秘密の泉』がスタート(2020年6月、終了)。
  • 2021年7月18日、愛媛新聞社からセカンドシリーズ『マルの秘密の泉』絵本を出版[6]。2021年9月11日、愛媛新聞でサードシリーズ『マルのラストダンス』がスタート。[7]
  • 2021年12月25日、神戸新聞NEXTなどで配信された「神戸新聞フェス2021」で、2022年4月からの神戸新聞での新シリーズ開始を発表。[8]
  • 2022年1月1日、愛媛新聞でサードシリーズ『マルのラストダンス』の連載終了。愛媛編の完結が発表された。
  • 2022年4月16日、神戸新聞で兵庫編第1シリーズ『マルのはじまりの鐘』の連載開始[9]。12月19日に終了し、翌年に震災編と特別編が連載。
  • 2023年4月25日、兵庫編第2シリーズ『マルの真夏のプレゼント』連載開始。翌年1月13日に終了。
  • 2024年5月11日、兵庫編ラストシリーズ『マルの怪盗Xを追え!』連載開始[10][11]

あらすじ

かなしきデブ猫ちゃん

吾輩も猫である。名前はマル」という語りで物語が始まる。

愛媛県松山市猫カフェで、保護されていた1匹のチビネコがいた。ある日、内気な少女アンナと出会い、その家族に引き取られる。「マル」という名前を与えられ、窓から大きな庭を見渡せる家での新しい生活が始まった。食いしん坊のマルは毎日食べて、ゴロゴロして、いつの間にか丸々と太ってしまったが、気にせずいつもの日常を過ごしていた。

幸せだったはずのマルの日常は、メスの子ネコ「スリジエ」が家族に仲間入りして一変する。家族の愛はスリジエに注がれ、そのスリジエからいたずらされてばかりになってしまい、マルも太り過ぎだと医者に指摘されて、次第に不満を募らせていく。そしてある時、スリジエと喧嘩になったマルはアンナに強く叱られてしまい、心が締め付けられる。

独り窓辺でくるまっていたその夜、突然窓の向こうに、額に月の形の傷がある謎の黒猫が現れ、マルにこう告げる。

「気高き者よ。その目で広い世界を見るのです」

言われるままに立ち上がったマル。体の奥底の震えを感じながら家を飛び出し、旅に出ることを決意する。

行く宛もなくトボトボ歩くマル。やがて道後温泉からくり時計の前にたどり着くと、突然時計台が動き出し、中から踊る猫たちが現れる。猫たちは最初、家猫であるマルのことをからかうが、マルがここに来た経緯と黒猫のことを語ると態度が一変。猫たちのリーダーである坊っちゃんは、黒猫は「マドンナ」という名前であること、人間に傷をつけられて道後を去ったことを語り、マルにマドンナを連れ戻すよう頼む。それを聞いたマルは、自分が「気高き者」だと証明するために、坊っちゃんの仲間の白い鳥カタマの背中に乗り、旅立つのだった。

シリーズ

  • ファーストシリーズ 創作童話『かなしきデブ猫ちゃん』(2018年)
  • セカンドシリーズ 創作童話『かなしきデブ猫ちゃん マルの秘密の泉』(2019年)
  • サードシリーズ 創作童話『かなしきデブ猫ちゃん マルのラストダンス』(2021年)
  • 兵庫編第1シリーズ 創作童話『かなしきデブ猫ちゃん マルのはじまりの鐘』(2022年)
  • 兵庫編第2シリーズ 創作童話『かなしきデブ猫ちゃん マルの真夏のプレゼント』(2023年)

作品

  • 「かなしきデブ猫ちゃん」絵本(2019年3月・愛媛新聞社)
  • 「かなしきデブ猫ちゃん」文庫(2021年3月・集英社文庫
  • 「かなしきデブ猫ちゃん マルの秘密の泉」絵本(2021年7月18日・愛媛新聞社)
  • 「かなしきデブ猫ちゃん マルのラストダンス」絵本(2022年3月27日・愛媛新聞社)
  • 「かなしきデブ猫ちゃん マルのはじまりの鐘」絵本(2023年4月14日・エルマガジン社)
  • 「かなしきデブ猫ちゃん マルの秘密の泉」文庫(2023年4月25日・集英社文庫)

テレビアニメ版

NHK松山放送局開局80周年の特別企画としてアニメ化され[12]、2021年12月6日からNHK総合で愛媛県内で先行放送、12月19日から全国放送された[13]。全10話。

監督・脚本は加藤道哉。美術監督は渡邊洋一。キャラクターデザインは竹内進二。アニメーション制作:サイクロングラフィックス[14]

キャスト

放送日程

  • 【愛媛向け】
    • 通常版 2021年12月6日(月)~10日(金)/13日(月)~17日(金) 午後8時42分~8時45分
    • 特別編 2021年12月28日午後6時10分 - 全10話を1本に編集して放送され、エンディングテーマに「デブ猫ちゃん音頭」が使用された。
  • 【全国放送】2021年12月19日(日)/26日(日)午後11時55分~11時58分、2022年1月10日(月)~2月28日(月)毎週月曜 午前0時30分~0時33分 ※日曜深夜


テレビドラマ版

2021年5月7日から52回に渡って「大一ガスPresent マルとアンナの愛顔道中!」のタイトルにて、スピンオフ実写のミニドラマを南海放送で放送。

内容は猫から人間に姿を変えたマルと小学生の女の子アンナが愛媛県の20市町を巡って「ステキ」な人と出会う物語。原作者の早見和真が監修を担当し、オーディションで選ばれた愛媛大学の学生小池慈規がマル、松山市内の小学生河野桜希がアンナ役で出演している[16]

スタッフ
  • 脚本:近藤誠二
  • 撮影・演出:伊東秀朗(南海放送)
  • ナレーター:永野彰子
  • 協力:愛媛新聞社

放送時間

  • 20:54〜21:00

脚注

外部リンク

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